吾輩は司書である(28)

 図書館を使った調べる学習

 職場で講座を担当することになりました。
 ケツから火が出そうなくらい嫌です。
 その名も「図書館を使った調べる学習講座」。
 良く晴れた日に布団を干して、お気に入りの服でお出かけ。しかし、台風に見舞われて全身ずぶ濡れで帰宅するも対面したのは泥まみれの布団……それぐらいの絶望感です。
 超逃げてぇ。

 ご存じ、私はよくしゃべります。
 よくしゃべりますが、話しが面白いかどうかは別である。口数の多い奴はコミュニケーション力が高いとか完全に間違えた認識ですコノヤロー。
 さてさて、講義の内容ですが「図書館を使った調べる学習コンクール」というものをご存じでしょうか?
 ざっくり説明しますと、図書館振興財団が取りまとめをしている、図書館を使って調べものした内容を作品にして出展するというもの。まぁ名前の通りだよね。

 図書館的に、調べものにぜひ役立ててほしいのは、なんといっても百科事典。正しい基礎知識を身に着けるのにもっとも信頼できる資料です。だがしかし、モノによっては数十冊に及ぶ凶器的な厚み。撲殺道具になりかねません。一般の家庭にはあまりないんじゃないかなぁ。
 実際のところは「まずネット」ですよね。
 実は図書館業界。ネット検索に否定的ではありません。
 懸念しているのは、「一概に信用して疑わない」ことです。
 インターネットやSNSの利便性は「誰でも簡単に閲覧し、使用できる」こと。一方で「誰でも簡単に書き込める」からこそ、信憑性のない情報や悪質なデマが生じます。
 利便性と完全性はイコールにならないのです。
 ググって一番上が正解と思ったら大間違いでござる!

 保育園児でもタブレット端末を使いこなせちゃう時代です。イマドキは母ちゃんのへその緒にはフレッ○光ケーブルが備わっているのかもしれません。そのため、初歩的ですがどこかでこういう授業も必要になるわけです。
 調べ学習として推薦しているのは、ネットで調べた情報を本で確かめること。裏付け捜査ってやつですね。

 近年、教育者の中で、図書館利用について見直そうという取り組みがあります。
 今まで重視されていたのは、問題に対する回答をスピーディに! というもの。素早く! 正確! 手短に! 答えはいつもA or B!(……なんかのCMっぽいなぁ)
 ところがどっこい。
 それでは答えが簡単には編み出せないものに対して解決する力が育たないのでは? と、問題が発生しました。そりゃ、考える過程をすっとばしたわけですから当然ですわ。
 よって「自らの力で問題を解決していくこと」が求められるようになり、資料を有効に使える能力の育成のため、コンクールが開催されたり各自治体図書館が図書館講座を設けたりといろいろあるわけです。
(ちなみに私は「図書館での調べ方」「百科事典の使い方」「インターネット利用について」「テーマの設定」などをワークショップ形式で解説する予定です)

「人生は死ぬまでの暇つぶし」
 とは誰の名言か忘れましたが、過程を楽しむってのは幸せなことだと思います。
 そういうわけでみなさん図書館を使おう。百科事典を使おう。
 なにを検索するべきか迷ったときは、とりあえずあなたの好きなエッチな言葉をかたっぱしからひくといいと思う。
 ……あなたより先に誰かが検索した形跡があるでしょうね。ぐふふ。(ワタシジャナイヨ)
(2016年12月01日 15時57分)