吾輩は司書である(14)

 壊れているのは×××だ

 別に厄年ではありませんが、いつもに増してろくなことがありません。ついに宇宙からの有害電波を受信する能力でも覚えたのでしょうか。なにそれカッコイイ。

 私が唯一持っていた就活用パンプスが天に召されました。
 原因はわかっています。歩きすぎ。
 山手線二駅分くらいなら楽勝と思っていたら、筋肉より先に根をあげやがりました。踵のゴムが完全になくなって釘みたいなのがむき出しです。「包み隠さず」というよりか、包めてないし隠せてもいねぇ。
 足裏だし。歩けるし。
 うん、……まだ履ける。
 魔法の言葉「気にスンナ★」でカバーしていたつもりだったのですが、どうやら私の足音だけ周囲と比べて出来損ないのタンバリンみたいな残念感。
 認めることにします。壊しました。
 前はブーツの底を縦に裂いたこともあるし。なんなんですかね。私、靴を履く才能がないのでしょうか。それとも二足歩行の才能がないのでしょうか。
 気を取り直して車を走らせ、しっかりした店で購入したパンプス。お値段的にも三年は持たせようと心に誓います。ここから車検でさらに財布が寂しくなるんだよなぁとか思いながらとぼとぼ駐車場へ。
 すごいことに気が付きました。
 あれ、車の鍵。
 開かなくね?
 愛車がウンともスンとも言いません。
 鍵を頑なに拒否しやがります。
 やべぇ、ついに壊れたかモコ子たん!(車の名前)
 なんとか車内に入れないかと、がちゃがちゃやらかすわけですが、まぁそれでどうにかなるわけもなく。
 ストライキを起こした彼女に私は語りかけることにしました。
「モコ子……お前のこと、家の前の壁に擦ったこと。後悔しているよ。すまねぇな……」
 もしやその傷が今更影響して……?
 懸念して、傷のある場所を確認しに行きます。
 おい。嘘だろ。
 傷がない!
 そのときやっと気が付きました。
「あ、私今日モコ子ちゃんじゃなくて台車だった。モコ子ちゃん入院中(車検)だった!」
 壊れているのは車でも鍵でもなかった。私の頭だった。

 そんな感じで今日も今日とてどうでもいいことに一喜一憂しています。
 宇宙人の記憶操作にはほとほと戦慄を覚えます。
 勝手に他人のせいにされて、あちらも困っているでしょうね。
 よくよく思い返してみれば、全ての所以が自分にあります。
 ブーメランぎゃふん。
(2015年04月19日 15時36分)